「新しく出来た食堂すっごく評判いいらしいよ。」
サニーはそんなルージュに連れられ、とある食堂に向かっていた。

そして二人は食堂に入る。中は洒落た造りになっており、なかなか豪華な雰囲気だ。

カウンターで前払いを済ませると席に案内される二人。
席に着くと二人は積み重なった皿を取り、おかずを盛り付けていく。

そう、実はバイキングスタイルの食堂で開店以来人気が高く評判の店だ。

一通り盛りつけをして席に戻ると早速食べ始めた。

ルージュは二回程おかわりしたところで満腹になったが、サニーはおかわりを繰り返し続けていた。
「サニーはホント良く食べるよねぇ。」
「これくらい食べておかないと悪党とは戦えないよ。あぁ、あれもこれもうまっ。」

そしてしばらくするとサニーは満腹になり、二人が店を出ようとした時だった。

「何だここは?こんなクソみたいにまずい飯食わせやがって!今すぐ金返せ!!」
一人の男が店員と揉めている。

「何と言おうが返金は致しません。これ以上問題起こしたら出入り禁止にしますよ!」
店員がそう言った時だった。

「だったらこの店売って土地寄越せやオラ!」
男はそう言うと拳銃を取り出し、店員に突き付ける。

しかし店員は怯むことなくこう言った。
「はい、もういいから出てって!」
店員が男を外に出そうとした時だった。

「これ見てもそう言えるか?」
男はそう言うと手から黒い光を発した。

予想だにしない自体に驚く店員。そして
「どいつもこいつもぶっ殺してやる!!」
男はそう言うとエネルギー弾を発射した。

「はぁっ!」

ドドドドドド

男が発したエネルギー弾で店は滅茶苦茶に破壊されてしまう。

あまりに身勝手な横暴にサニーは怒りを爆発させた。

「何すんのよ!こんなにしちゃって!!」
サニーは男に詰め寄る。

「関係ねえやつは引っ・・・」
男はサニーを見て口が止まった。

「お前もしかしてボムを倒した女か?」
男はサニーに聞く。

「そうよ、それが何なの?」
サニーは言う。

すると男はその正体を明かした。

「俺はハリケーンで地上げ屋の幹部だ。つまり、ボムとウィッチの上司なんだよ。」
地上げ屋の幹部である事に驚くサニー。

「あの時はよくも部下をかわいがってくれたな。ボムの仇はきっちり返してもらうぞ!」
ハリケーンはそう言うとサニー目掛けてエネルギー弾を発射した。

サニーはエネルギー弾を避けながらマシンガンを発射する。

しかし

「よそ見してんなああああああああ!!!」
背後に瞬間移動してきたハリケーンに不意打ちをかけられてしまった。

すぐに体勢を立て直すとパンチやキックを繰り返した。
「せっかくの食事を邪魔しないでっ!はあっ!!」
サニーの強烈なパンチがハリケーンを直撃する。

「くっ、しぶとい女だ。」
ハリケーンも負けじとエネルギー弾を打った。そして、サニーもマシンガンで応戦し、壮絶な打ち合いとなった。

マシンガンで対抗し続けたサニーだったが

「えっ?」
何と弾切れになってしまい、これ以上撃てなくなってしまったのだ。

「これで終わりだ。」
ハリケーンはそう言うと巨大化したエネルギー弾を作り出す。そして

「はあっ!」

ドッゴオオオオオオオオオオオン

二人はどうにか避けたものの巨大化したエネルギー弾で店は半壊になり、更にはクレーターが出来ていた。

「さあどうする?大ピンチのクソアマさん。」
ハリケーンはサニーをおちょくる。

何としてでも反撃したいところだが、弾切れでマシンガンが撃てなくては倒すのが難しい。
それでもサニーはパンチやキックで応戦するが、体力は消耗に向かっていた。

そこでハリケーンはこの状況を見て再びエネルギー弾を出そうとした。

「今度こそトドメだ。」

しかし何故か出ない。

「何故だ?何故出ない・・・あっ」
ハリケーンはあることを思い出した。

「そうか、さっきの攻撃で出しすぎたんだった。」
実はさっき巨大なエネルギー弾を出したことで再びエネルギー弾を出すことができなくなっていたのだ。

そんな中ルージュはあることを思い出した。
「そうだ、予備の弾があるからそれを補充して。」
ルージュが弾を取り出すとサニーはマシンガンに投入した。

再びマシンガンを構えるサニー。
「復活すればこっちのものよ!」
サニーはそう言うとマシンガンを発射した。

マシンガンを浴びたハリケーンは遂に追い込まれ、その場に倒れた・・・かに見えた。

「くそっ」
ハリケーンはこれほどのマシンガンを浴びながらも再び起き上がったのだ。

「この借りは絶対返すからな!」
ハリケーンはそう言うとどこかへ撤収した。

戦いは終わり、再び静けさが戻った。しかし

「俺の・・・店が・・・」
平穏には戻ったものの、店は滅茶苦茶になってしまい、店長は項垂れる。

「みんなで協力すればすぐに復活できるよ。」
サニーはそんな店長を宥めた。

その後、店での出来事を聞いた常連客や周辺住民達の協力ですぐに営業再開できたようだ。

一方、ハリケーンは本拠地に戻っていた。

「親分、失敗して申し訳ありません。」
ボム&ウィッチと共に親分に頭を下げた。

しかし

「バッカモーン!女一人に何手こずってんだ!!その上ボムに至っては俺の能力を薬にして投与させたのに自分で開発したと嘘まで付きやがって!!」
親分の怒りに震える三人であった。

(やべーぞ、このままじゃ俺達粛清されちまう。)
三人は死を覚悟した。

しかし親分が返した言葉は意外なものだった。
「本来ならお前ら纏めて粛清してやるところだが、次は全員でやるぞ。」
親分の言葉に驚く三人。

「この星を乗っ取る日もそう遠くはないな。」
親分は不敵な笑みを浮かべながら言った。

終わり

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